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千人同心街道  道中記

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***第5宿根岸宿***
入間川を渡った先の小さな宿場であったが国道(299号・407号)から外れたため古民家こそ無いものの鄙びた雰囲気が
残る旧宿場街である。
 
 街道地図

 平成27年2月2日

扇町屋宿を出て入間川に架かる「豊水橋」(左)を渡ると狭山市に入り次の宿場である根岸宿が近い。

豊水橋の上流側にあった 根岸の渡しは夏は船渡しだが水量の下がる冬場は仮橋が架けられた。
橋を渡って数分、歩道橋の下に「馬頭観音」(右)がひっそりと立っている。その先の道を右に入ると古民家こそ無いものの旧道らしい鄙びた雰囲気が感じられる根岸宿。

旧道に入って5~6分、右奥の「明光寺」(左)は明光上人により応和2年(962)創建という古刹。 参道入り口に文化8年(1811)建立の「地蔵尊」(右)が立っているが お顔を見るとなかなかの美男子。江戸時代のお顔とは思えない。

本堂は明治14年(1881)に廃寺であった高麗郡上赤工村(現飯能市)の東演寺本堂を移設して再建したもの。その本堂に閻魔大王など冥途で死者の罪を裁く十王や奪衣婆・地蔵尊を描いた紙本地蔵十王図が掲げられているそうだが拝観できないのが残念。

明光寺参道対面の屋敷は「旧問屋久下家」(左)。根岸宿で唯一江戸時代を感じる場所だが詳しいことは分からない。

久下家の塀際に「日光脇往還」(右)と記された標柱が建てられている。箱根ヶ崎宿では「旧日光街道」「日光街道」という表示があったが、この先でどんな街道名が出てくるか楽しみだ。

ほどなく金谷坂の緩い上り坂。その途中で右に入ると石の鳥居が立っているが、その奥は明光寺の守護神として創建されたという「根岸白髭神社」(左)。

街道に戻り金谷坂を上ると「国道407号」(右)に合流。坂を上り切った先で狭山市から日高市に入り、次に目指すは高萩宿。 あっという間に通り過ぎた根岸宿であった。

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